おかおワークスは、2022年より山形で活動を開始した、鈴木友隆(劇作家・演出家)による演劇団体です。
山形において、「演劇に触れたい人が気軽にアクセスできる場をつくること」、「おもしろい演劇が安定的に発表されている環境をつくること」、「演劇が必要とされる場に届けること」を三つの柱に掲げ、活動しています。
①演劇に触れたい人が気軽にアクセスできる場をつくる
「演劇をやってみたい」「いろいろな演劇人に出会いたい」「より深く学びたい」…山形で演劇ができる場を探すと、どこかの劇団に所属するか、たまに運よくワークショップが開催されているか…少しハードルが高いなあと感じることが少なくありません。
おかおワークスは、定期的に演劇のワークショップを開催することで、固定メンバーではない、その時々の参加者たちによるゆるやかなネットワークが形成される場をつくります。
また、ワークショップごとに様々な演劇人に講師を依頼することで、参加者が多様な演劇のつくり方や価値観に触れる機会の創出も目指します。
②おもしろい演劇が安定的に発表されている環境をつくる
演劇は一般的に、日常から隔絶できる「劇場」において、短期間(もしくは連続した長期間)の公演が行われることが多いです。それは、大きなコスト・労力がかけられるため、定期的に何度もできるようなものではありません。さらに、劇場では観客を多く呼ばなければならないので、毎回新しい作品をつくらなければなりません。
おかおワークスは、山形において「(お客さんの数は少なくても)演劇を観たいと思った人が、その時におもしろい作品に出会える」環境が必要と考え、会場を劇場には限らない、小さな場所でも発表できるような小さな作品を生み出し、定期的な公演を目指します。何度も繰り返していくことで作品をブラッシュアップし、しっかり、おもしろい作品のレパートリーを増やしていきます。
③演劇が必要とされている場に届ける
演劇はとても効率が悪いものです。たくさんの人が関わらなければつくることができませんし、つくったものを観てもらうにしても一度に多くの人に届けることはできません。
しかし演劇は、関わった人やお客さんを「当事者」にして、一緒に感じたり、楽しんだり、考えたりすることができます。映像で見たニュースをすぐ忘れても、目の前で見た出来事をいつまでも覚えているような、そういう効果があります。
ですので演劇は、あまり移動できないような方々と一緒に楽しめる発表会や、教育の現場で子どもたちと一緒に学ぶ演劇、医療関係者に事例を共有する演劇など、必要とされる場を見つければとても大きな力を持つことができます。
おかおワークスは、山形で演劇が必要とされる場を探し届けることで、演劇の社会的価値を高め、演劇人の活躍の場を増やします。
演劇は、「人が人に会いに行くもの」です。
現代では「何となく」消費されるコンテンツが私たちの時間の大半を占め、「わざわざ」人に会わなくても豊かに楽しく生きていくことができます。
それでも、「人に会いたい」が消えてしまうことはありません。
おかおワークスはその「人に会いたい」の為に演劇が機能することを目指し、演劇活動を行います。